所長のエッセイ

所長のエッセイ

キレることは悲しい…

「キレる」とは感情の高ぶり(怒り)を理性で抑えきれなくなる状態のことで、1990年代の若者言葉から出来た言葉です。最近では「逆ギレ」(本来なら怒られるべき立場の人が、逆に怒り出してしまうこと)という言葉も普通に国語辞典に載っているようです。

親や教師に注意されると逆ギレする中高生の話をよく耳にします。友達同士の付き合いの中にもキレやすい人がいるのではないでしょうか。

「キレる」という言葉を聞くと、頭脳回路の一部がプツンと音を立てて切れてしまうイメージがありますが、本当にそうなのでしょうか?

「キレる」のは君の頭脳回路の一部ではなく、君の周りのすべての人をつないでいる「人と人をつなぐ糸」ではないでしょうか?

人は一人では生きていけません。多くの人たちの優しさ、温もりとつながって生きているのです。君を愛してくれる家族や友達、君が最上の人生と幸福を獲得するための社会、多くの心ある人たちとつながって、君は君の人生を懸命に生きているのです。

もし、そのつながっている糸を切ってしまったら、君は孤独の中で日々おびえながら生きていくしかありません。だから「キレる」ことは悲しいのです。

多くの人とのつながりを大切にして日々を過ごしてください。